はい。米国滞在が183日未満でも、個人所得税申告が必要になることがあります。「183日未満なら非居住者」「非居住者なら申告不要」という判断はできません。
居住者区分と申告義務は、分けて確認する必要があります。
1. 過去の滞在日数を含めると、居住者になる場合があります
実質滞在日数テストでは、原則として次の両方を確認します。
- 当年の米国滞在が31日以上
- 当年の全日数、前年の3分の1、前々年の6分の1を合計して183日以上
例えば、当年150日、前年90日、前々年60日なら、計算結果は「150+30+10=190日」です。除外日数や例外がなければ、当年の滞在が183日未満でも、このテストを満たします。
参考:IRS — Substantial Presence Test
2. グリーンカードや過去の選択も関係します
グリーンカードに基づく居住者扱いは、滞在日数だけで決まりません。また、過去に配偶者を居住者として扱う選択などを行っている場合、その継続状況も確認します。
参考:IRS — Resident and Nonresident Aliens
3. 非居住者でも、米国勤務などにより申告が必要になります
非居住者であっても、米国内で勤務した場合などには、Form 1040-NRの提出が必要となることがあります。給与を日本で受け取っていても、米国で行った勤務に対応する報酬について確認が必要です。
また、米国源泉所得に対する税金が源泉徴収だけで精算されていない場合や、納め過ぎた税金の還付を請求する場合にも、申告が必要となることがあります。
参考:IRS — Taxation of Nonresident Aliens
4. 租税条約の免税と申告不要は、同じではありません
日米租税条約による短期滞在者免税には、滞在日数以外にも雇用主や報酬の負担に関する条件があります。条約上の183日基準と、居住者判定の実質滞在日数テストは別の制度です。
免税に該当しても、申告書や所定の書類の提出が必要となる場合があります。
ご相談前に整理しておくとよい情報
- 当年・前年・前々年の米国滞在履歴
- ビザの種類とグリーンカードの有無
- 米国で勤務した日付、場所、業務内容
- 給与・賞与の支払元と対象期間
- 米国での源泉徴収の状況
- 過年度の申告区分や居住者扱いの選択
当事務所では、滞在日数だけでなく、勤務内容や過去の申告状況も確認し、必要な対応を整理します。
本回答は米国連邦所得税についての一般的な説明です。例外や租税条約によって取扱いが異なる場合があり、州税の申告義務も別途確認が必要です。
情報確認日:2026年10月14日

