一時差異と永久差異は、どのように違いますか?

一時差異は、会計と税務の違いが将来解消するものです。一方、永久差異は、将来も解消しないものです。

どちらも会計上の利益と税務上の所得に差が生じる原因ですが、税効果会計での取扱いが異なります。ここでは、米国法人の会計・税務を中心にご説明します。

一時差異とは何ですか?

一時差異は、資産・負債の会計上の金額と税務上の金額の違いなどにより、将来、課税所得を増減させるものです。

代表的な例は、減価償却の違いです。同じ設備でも、会計と税務で償却方法や期間が異なると、各年度に計上する費用に差が生じます。

例えば、取得額10,000ドルの設備について、次のように費用化すると仮定します。

年度会計上の減価償却費税務上の減価償却費
1年目5,000ドル10,000ドル
2年目5,000ドル0ドル
合計10,000ドル10,000ドル

1年目は、税務上の費用が会計より5,000ドル多くなります。一方、2年目は会計上の費用が税務より5,000ドル多くなり、差が解消します。

※仕組みを説明するための仮定であり、実際の償却方法や即時費用化の適用要件を示すものではありません。

引当金や未払費用についても、会計上の費用計上時期と税務上の控除時期が異なれば、一時差異が生じることがあります。参考:IRS「Examination Techniques」

永久差異とは何ですか?

永久差異は、会計と税務の取扱いが異なり、その差が将来も解消しないものです。

例えば、会計上は費用でも、税法上、将来にわたって控除できない支出が該当します。米国連邦所得税の費用や、税務上控除が認められない一定の飲食費・接待費などが例です。

また、会計上は収益でも、税法上は課税対象に含まれない所得が永久差異となる場合もあります。参考:IRS「Schedule M-3(Form 1120)Instructions」

税効果会計では、どう扱いますか?

比較項目一時差異永久差異
将来の解消するしない
代表的な例会計と税務の減価償却の違い将来も控除できない費用
繰延税金資産・負債原則として計上対象となる原則として生じない

一時差異については、将来の税負担を増やすか減らすかを検討し、適用要件に従って繰延税金負債または繰延税金資産に反映します。認識の例外や、繰延税金資産の実現可能性も確認が必要です。

永久差異は将来の税効果を生じさせませんが、会計上の利益に対する税金費用の割合である「実効税率」に影響します。参考:FASB「Income Taxes — Topic 740」の開示例

判断するときの注意点はありますか?

「今年控除できない」という理由だけで、永久差異とは判断できません。

将来の年度に控除できるのか、繰越しが認められるのか、そもそも控除対象にならないのかを確認します。また、連邦税と州税で取扱いが異なる場合は、それぞれ整理する必要があります。

当事務所のサポート

当事務所では、会計と税務の差額を整理し、一時差異・永久差異の確認、税務調整、繰延税金資産・負債の計算などを支援します。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。具体的な取扱いは、適用する会計基準、税法、取引内容によって異なります。

情報確認日:2026年10月15日