米国市民ではない方の連邦所得税上の居住者区分は、原則として「グリーンカード・テスト」と「実質滞在日数テスト」で判定します。ただし、例外、租税条約、居住者として扱う選択なども確認が必要です。
税法上の居住者区分は、ビザや日本の住民票だけで決まるものではありません。
1. グリーンカード・テスト
暦年中に米国の合法的永住者である場合、原則としてこのテストを満たします。
日本へ帰国しただけで、グリーンカードに基づく米国税法上の居住者扱いが自動的に終了するわけではありません。
参考:IRS — Resident and Nonresident Aliens
2. 実質滞在日数テスト
原則として、次の両方を満たす場合に、このテストを満たします。
- 当年の米国滞在が31日以上
- 次の計算による3年間の合計が183日以上
| 対象年 | 計算に含める日数 |
|---|---|
| 当年 | 滞在日数の全部 |
| 前年 | 滞在日数の3分の1 |
| 前々年 | 滞在日数の6分の1 |
例えば、当年150日、前年90日、前々年60日であれば、計算結果は「150+30+10=190日」です。除外日数や例外がなければ、当年の滞在が183日未満でもテストを満たします。
参考:IRS — Substantial Presence Test
3. 日数の除外や例外を確認します
一定の学生・研修者などには、要件を満たす滞在日を計算から除外する規定があります。「学生ビザだから常に非居住者」とは限らず、過去の滞在歴や必要書類の提出も確認します。
また、当年の滞在が183日未満で、年間を通じた国外の税務上の本拠や、国外とのより密接な関係などの要件を満たす場合には、Closer Connection Exceptionを検討できることがあります。通常、Form 8840の期限内提出が必要です。
参考:IRS — Substantial Presence Test、IRS — Closer Connection Exception
4. 赴任・帰任年度は、居住者期間も確認します
居住者判定のテストを満たしても、必ず年間を通じて居住者になるとは限りません。年度の一部が居住者、残りが非居住者となる場合があります。
居住者期間の開始日・終了日は、赴任日・帰任日と必ずしも一致しません。過去や翌年の居住状況、所定の要件・説明書などを確認します。
参考:IRS — Residency Starting and Ending Dates
ご相談前に整理しておくとよい情報
- 当年・前年・前々年の米国への入出国履歴
- ビザの種類と過去の変更履歴
- グリーンカードの取得・放棄等の状況
- 日米の住居、勤務先、家族の居住状況
- 過年度の申告区分と、居住者扱いを選択したことがあるか
当事務所では、滞在履歴と個別の状況を確認し、居住者区分と必要な申告方法を整理します。
本回答は米国市民ではない方の連邦所得税上の判定についての一般的な説明です。租税条約や選択規定によって取扱いが変わる場合があり、州税の居住者判定は別途確認が必要です。
情報確認日:2026年10月14日

