日本の金融口座から所得がなくても、報告は必要ですか?

はい。利息、配当、売却益などが発生していなくても、日本の金融口座についてFBARやForm 8938の報告が必要となる場合があります。

所得への課税と、金融口座・資産の情報報告は別の制度です。「所得がないから報告不要」とは判断できません。

1. FBARは所得の有無ではなく、口座と残高を確認します

FBARでは、対象となる米国人・米国居住者等について、金融上の持分や署名権限などを持つ海外金融口座の合計額が、暦年中のいずれかの時点で10,000米ドルを超えるかを確認します。

利息の付かない預金口座や、売買をしていない証券口座でも、報告対象となる場合があります。所得税申告書の提出義務がなくても、FBARは必要となることがあります。

参考:IRS — Report of Foreign Bank and Financial Accounts

2. Form 8938も、所得がなくても確認が必要です

Form 8938では、対象となる海外金融資産の種類と金額、申告区分、居住地などに応じて提出要否を判断します。

その年に口座から所得が発生していなくても、報告対象となることがあります。ただし、その年の所得税申告書を提出する義務がない場合、通常はForm 8938も提出不要です。この点はFBARと異なります。

参考:IRS — Instructions for Form 8938

3. 使っていない口座も一覧に含めます

長期間利用していない口座や、赴任前の貯蓄を残している口座も、確認の対象に含めてください。日常的に使っているかどうかだけでは、報告要否は決まりません。

例えば、日本の口座に過去の貯蓄があり、その年に利息や入出金がなくても、残高などの要件によって情報報告が必要となる場合があります。

また、年末残高だけでなく、年中の最高残高も確認します。

4. FBARとForm 8938は別々に判断します

両者は対象者、資産の範囲、金額基準、提出方法が異なります。一方の提出によって、もう一方の義務がなくなるわけではありません。

参考:IRS — Comparison of Form 8938 and FBAR Requirements

ご相談前に整理しておくとよい情報

  • 日本を含む米国外の銀行・証券口座の一覧
  • 単独名義・共同名義・署名権限の区分
  • 年中最高残高と年末残高
  • 年の途中で開設・解約した口座
  • 利息、配当、売却などの取引の有無
  • 米国税法上の居住者区分と過年度の報告状況

当事務所では、所得の申告と金融口座・資産の情報報告を分けて確認し、必要な対応をご案内します。初回のお問い合わせには概要のみをお知らせください。口座番号や残高明細などの機密情報は、別途ご案内する方法で共有をお願いいたします。

お問い合わせ

本回答は個人向けの一般的な説明です。提出要否は、居住者区分、口座・資産の種類、残高、適用される例外などによって異なります。

情報確認日:2026年10月14日