未提出に気付いた場合は、まず対象年度ごとの提出義務と、関連する所得の申告状況を確認します。そのうえで、遅延提出、修正申告、適用可能な是正手続きなどを検討します。
未提出の書類だけを提出すれば、すべて解決するとは限りません。FBARとForm 8938では、提出先や是正方法も異なります。
1. 本当に提出義務があったか確認します
各年度の居住者区分、口座・資産の種類、残高、名義・署名権限、適用可能な例外を確認します。
併せて、その口座から生じた利息、配当、売却益などが、過年度の所得税申告に正しく含まれているかを確認します。
2. FBARは遅延提出の方法を確認します
過年度のFBARは、通常、FinCENの電子申告システムを通じて提出し、遅れた理由を説明します。特定の是正手続きを利用する場合は、その手続きの指示に従います。
IRSからすでに連絡があるか、調査が開始されているかによって対応が変わります。自主的に提出したことだけで、ペナルティが免除されるとは限りません。
参考:IRS — Report of Foreign Bank and Financial Accounts: Filing Delinquent FBARs
3. Form 8938は所得税申告書との関係を確認します
所得税申告書は提出済みでも、必要なForm 8938を添付していなかった場合は、通常、修正申告書に添付して提出する方法を検討します。
所得そのものにも申告漏れがあれば、その修正も必要です。合理的な理由(Reasonable Cause)の説明を付ける場合もありますが、説明書を添付すれば必ずペナルティが免除されるわけではありません。
参考:IRS — Delinquent International Information Return Submission Procedures
4. Streamlined手続きなどを検討する場合があります
海外所得や資産に関する不備が、故意ではない行為によるもので、所定の要件を満たす場合には、Streamlined Filing Compliance Proceduresを検討できることがあります。
米国内居住者向けと国外居住者向けでは、要件やペナルティの取扱いが異なります。「知らなかった」という説明だけで利用資格が決まるものではなく、経緯と事実に基づく確認が必要です。
参考:IRS — Streamlined Filing Compliance Procedures
故意性が懸念される場合や調査中の場合には、提出前に、必要に応じて米国税務弁護士を含む専門家へ相談し、対応方法を検討します。
ご相談前に整理しておくとよい情報
- 未提出の可能性がある年度と書類
- 過年度の所得税申告書と情報報告書
- 各年度の口座・資産と残高資料
- 利息、配当、売却益などの申告状況
- 未提出に気付いた時期と、それまでの経緯
- IRS・FinCENからの通知や調査の有無
- 過去に行った遅延提出・修正申告
資料や通知は保管し、分からない点を推測で埋めず、事実に沿って整理してください。
当事務所では、まず状況を確認し、対応可能な業務範囲と必要な専門家への相談をご案内します。初回のお問い合わせには概要のみをお知らせください。
本回答は一般的な情報提供を目的としています。適切な是正方法、対象年度、ペナルティの取扱いは個別の事情によって異なり、免除や特定の結果を保証するものではありません。
情報確認日:2026年10月14日

